なぜボディビルダーがダイエットをしなければならないのか?
そんな疑問を持った方もいるかもしれません。
ここではそんな疑問にお答えしましょう。
ボディビルダーは筋肉を増やし脂肪を減らすことを至上目的とします。
筋肉を増やすことは当然ですが、せっかくの筋肉を脂肪で隠れさせては意味が無いので、他のスポーツ選手と比べても圧倒的に体脂肪率を低く設定します。
しかしながら実のところ、筋肉だけを増やしたり脂肪だけを減らすのは非常に困難です。
不可能といってもいいでしょう。
筋肉の増加には少なからず脂肪の増加が伴いますし、脂肪の減少には筋肉の減少が伴います。
驚く方もいるかもしれませんが、科学的な事実です。
ではどうしているのでしょうか?
半年から一年の期間を増量期と減量期に分けているのです。
増量期とは、文字通り体重を増加させる時期であり、その肉体を披露する「コンテスト」の無い時期にあてはまります。
増量期には、筋トレをはじめ数々のテクニックによって、筋肉の増量を最大限にして脂肪の増量を最小限にします。
それはそれでひとつの本が書けるほど奥の深い話ですが、今回は省略しましょう。
減量期とは、増量期とは逆に体重を減少させる時期であり、「コンテスト」の前に当たります。
減量期では増量期と逆に、筋肉の減量を最小限にして脂肪の減量を最大限にします。
このようにしてボディビルダー達は体脂肪率をコントロールしているのです。
では実際にどのくらい体脂肪率を変動させているのでしょう?
減量期の最後、つまり「コンテスト」の日ですが、体脂肪率は概ね3-5%程度となります。
これは驚異的な数字ですが、もっと驚くべきことがあります。
増量期の体脂肪率は(人によってまちまちですが)15-25%なのです。
すなわち、わずか3-6ヶ月の間に脂肪を10kg以上落としていることになるのです。
体重ではなく、脂肪を、ですよ。
これはまさに信じがたい数字です。
逆に言えば、それだけのことが要求されているのです。
これがボディビルダーたちがダイエット術を重視する理由です。